法政大学建築同窓会メルマガ

No.017   2011年08月25日発行
     
   


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□法政大学建築同窓会ニュース[Number017](2011年08月25日発行)
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東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
皆様の安全と被災地の一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。
猛暑が続いたり一日で秋の始まりを感じたり。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
法政大学建築同窓会のメルマガ17号をお届けいたします。http://www.hosei-archi-ob.sakura.ne.jp/
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目次
1.法政大学55/58年館の再生を望む会 公式Twitter
2.リレー・エッセイ「気仙沼で見たもの」(小川 挌)
3.編集後記
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1.法政大学55/58年館の再生を望む会 公式Twitter
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法政大学55/58年館の再生を望む会 公式Twitterを開設いたしました。
イベント等の各種情報を流していきますのでフォローよろしくお願いします。
http://twitter.com/hosei_5558
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2.リレー・エッセイ
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「気仙沼で見たもの」
1966年卒業 大江宏ゼミ 小川 挌
 目の前に現れた光景はあまりにも異様であった。どう考えても理解しがたい、
理性を揺さぶられるような信じがたいものであった。
 そこに横たわっていたのは、第18共徳丸という330トンの巨大な漁船だった。
私がそこへ行き着くまでに気仙沼の港から約1km、一面の瓦礫の原っぱの中を
通る泥道を歩かねばならなかった。道の両側は大きな水産加工工場の鉄骨の残骸が
次から次へと続いていた。そこを抜けた先にたどり着いたところは、大船渡線の
鹿折唐桑(ししおりからくわ)駅前だった。
 震災後止まったままのこの鉄道駅のホームから見ると一面の焼け野原の
まっ正面にその船は巨体を横たえていた。
 この船をこんどの震災のモニュメントとして残そうという案があると聞いた。
 もしそれが実現したら、すごい迫力があるに違いない。広島の原爆ドームに
匹敵するイメージを世界に向けて発信し、後世の人々にも震災の経験を伝える
無二のモニュメントになるに違いない。
 だが、それを実現するには、あまりにも大きな困難が待ち受けていることも
間違いない。被災者たちの複雑な心情を別としても、建造物としていかにして
安定した構築物とするのか?メンテナンスに必要な巨大な費用をどうするのか
等々である。
 この時、原爆ドームを世界遺産のモニュメントとして認知させるほどの存在
とした決定的な要因が丹下健三の広島計画であったことを思い出した。
 ドームを焦点とした、陳列館、広場そしてアーチという構想。それらは原爆
ドームなくしては、成立し得ないものであった。この計画が実現したために
ドームは突然モニュメントとしての不朽の価値を与えられたのであった。
丹下健三の天才的なデザインが取り壊されるかもしれなかった廃墟を永遠の
モニュメントとして蘇らせたのだった。
 この船のモニュメントが実現したら、また来なければなるまいと思いながら、
さらに廃墟の中を歩きつづけた。HPでは写真も掲載いたしております。
http://www.hosei-archi-ob.sakura.ne.jp/essay/essay.html
リレーエッセイは編集部から依頼するとともに随時募集もしております。
是非奮ってご応募下さい。詳細は下記アドレスからどうぞ。
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3.編集後記
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 東日本大震災により被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
 日々の甚大な被害状況を知るにつれ胸を痛めるばかりです。
 被災地が一日も早く復興し皆様の生活に無事平穏が訪れる事を心からお祈り申し
上げます。
 今回のエッセイではつい数日前に気仙沼を訪れたという小川さんの臨場感溢れる
ものになっております。日々復興に向かって進むということはすなわち現地は刻一刻
と変化していくということ。その場の状態はいましか見られず現地を訪れることの
意義を感じます。
 法政大学55/58年館の再生を望む会では公式Twitterを始めました。
 開始数日にしてフォロワーは100を越えておりあっという間にメルマガ購読者数を
越えると思われます。ビビットな現在のつぶやきを表現するTwitter。若い人たちに
広まるのも当然です。
 これを機にTwitterを始めてみるのはいかがですか?
本メルマガでは、みなさまからの発信を心待ちにしております。ぜひいろんな情報を
お寄せください。また、このメルマガや同窓会HPや「55/58年館 望む会」の活動
のことなど周囲の方々にお伝え下さい。
(編集後記担当:鈴木)
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